【スタッフコラム】🩺健康寿命を伸ばすフレイル予防とは💪

みなさんは「フレイル」という言葉をご存知でしょうか?
「フレイル(frail)」は英語で、
・もろい
・弱い
・壊れやすい
といった意味を持ちます。
日本では、日本老年医学会が2014年に “フレイル” という言葉を公式に提唱し、虚弱よりも前向きで改善可能な状態 を示す概念として普及しました。
「適切な介入によって改善が可能な可逆的段階」であることが強調されています。
フレイル(虚弱)とは加齢に伴い 身体的・精神心理的・社会的な機能が複合的に低下した状態 を指し、健康と要介護の中間に位置します。
筋力低下、活動量の減少、食欲低下、意欲の低下など、一つひとつの変化は小さくても、複数が重なることで要介護状態につながりやすくなります。
だからこそ、早期の気づきと多角的なアプローチ が重要です。

フレイル予防の3つの柱をご紹介します。
1.栄養:高齢者に多い“低栄養”のリスクと対策
高齢者のフレイル進行において、特に問題となるのが 低栄養(特にたんぱく質不足)。加齢により基礎代謝は低下しますが、筋肉量維持のための栄養需要はむしろ高まることが多く、「若い頃と同じ量を食べていれば大丈夫」というわけではありません。
ポイント
・1日に体重1kgあたり1.0〜1.2gのたんぱく質を目標に
・口腔機能の低下に合わせた調理形態の工夫(軟菜・刻み・とろみ)
・エネルギー密度の高い食品(卵、乳製品、豆類)を積極的に活用
・水分摂取の確保(嚥下機能低下がある場合はゼリー状飲料なども選択肢)
栄養状態の改善は、筋肉量の維持・免疫機能の向上・心身の安定 に直結します。
2.身体活動:生活機能を維持する運動戦略
運動はフレイル予防の中核です。特に効果が明確なのは、
筋力トレーニング+バランストレーニング の組み合わせ。
高齢者でも、軽負荷の運動を継続することで筋力・歩行能力・立ち座り能力などが改善すると多数の研究で示されています。
推奨される取り組み
・椅子からの立ち座り(スクワットの代替)
・かかとの上げ下げ(下腿三頭筋の強化と血流改善)
・ゆっくりした歩行や屋内移動の増加
・身体の左右差や柔軟性を保つ簡易ストレッチ
「日常生活の中での身体活動量の増加」も重要で、
エレベーターより階段を選ぶ、家事を行う、立位の時間を増やすなど、
小さな積み重ねが機能低下を防ぎます。
3.社会参加:フレイルの“社会的側面”への介入
フレイルは身体面だけでなく、社会的フレイル にも着目する必要があります。
・独居
・外出機会の減少
・会話量の低下
・趣味活動の縮小
こうした社会的孤立は、抑うつ・認知機能低下・活動量の低下に直結し、
身体的フレイルを加速させるとされています。
〈まとめ〉
フレイル予防の基本は、
①栄養 ②身体活動 ③社会参加 の3つをバランスよく整えることです。
どれか一つだけに偏るのではなく、複合的に取り組むことで、より高い効果が期待できます。
フレイルは “気づいた時点からの取り組みで改善が十分に期待できる” 段階です。
だからこそ、日々の生活の中に小さなケアを積み重ねることが大切になります。
これらの習慣は、将来の要介護予防につながるだけでなく、現在の状態が悪化するのを食い止める大切なポイントでもあります。